AWS認定アカウントで保有している資格を移行・共有する

クラウドサービスを用いた開発が盛んな昨今、AWSを利用されている方も多いと思います。 そんなAWSの資格ですが、個人で認定アカウントを取ったものの、会社のメールアドレスで取得したアカウントに移行したいケースに遭遇しました。 今回は、その際の手続きについてまとめました。

前提として「Amazon系のサービスに関連するアカウントの種類」

まず、アカウントの種類についておさらいします。 この記事をご覧になられている方はAWSを触っている(あるいは知っている)という方がほとんどだと思います。 その際に「サービスとしてAWSを利用する」アカウントと「資格を取得するために利用する」アカウントは異なります。 前者は単に「AWSアカウント」と呼ばれ、後者は「AWS認定アカウント」と呼ばれます。

Amazonのサイトで利用しているのは「Amazonアカウント」で、これは上記の2種とはまた別物です。

これらに加えて「APNアカウント」というものが存在します。 APNAWS Partner Networkの略で、所謂パートナー企業のような制度です。 この制度に加入している企業のメールアドレスで作成したアカウントがAPNアカウントです。

APNでは企業として「◯◯人資格保有者がいる」といった条件を満たすことで得られる認定があるため、 企業としては従業員にはなるべく資格を取ってほしいと考えます。

保有資格を移す・共有する

それでは早速、任意のアカウントから資格を移行する方法について紹介していきます。 前提として以降元となるアカウントは個人所有のものなので「AWS認定アカウント」とします。 その上で、移行先のアカウントは会社がAPNであるかどうかにより手続きが変わってきます。

会社がAPNでない(AWS認定アカウントを統合する)

会社がAPNでない場合は、移行先のアカウントも「AWS認定アカウント」になります。 その場合は、アカウントを「統合」する形になります。 従って、移行元となるアカウントからは使えなくなります。

コンソールからの操作ではなく、公式のフォームから申請を出す必要があります。 以下のリンクから飛べます。

https://support.aws.amazon.com/#/contacts/aws-training

ここで、移行元で登録した自身の情報(メールアドレスや住所氏名など)を入力の上、「Request information」の項目を下記のように埋めていきます。

account_merge

「How can we help you?」の項目では、資格を移行することになった経緯を記載しましょう。 入力したら「Submit」ボタンを押下することで完了します。

しばらく待つと移行元の方のアカウントに「このアカウントに統合してもよいか?」といった旨のメールが届くので確認の上、返信しましょう。 その後、統合が完了したらまたメールが届くので、それを以って手続きが完了となります。

※退職などの理由で会社の認定アカウントが使えなくなってしまう場合も同様に、個人で持っている認定アカウントに統合する必要があります。

会社がAPN(保有資格を共有する)

会社がAPNの場合は、個人で持っているAWS認定アカウントと資格を共有することができます。 この場合はあくまで「共有」なので、どちらのアカウントも消えることはありません。

AWS Japan APNのブログでも以下のような記事がありました。 参考:AWSパートナーのエンジニア必読!自分のCertificationを会社にアピールする方法

アカウント作成時、もしくは編集時に「既に認定アカウントを持っている場合のメールアドレス」と「APNアカウントへの資格共有に同意するかどうか」の入力項目があります。

これらを入力することで、資格情報をAPNアカウントと共有することができます。 APNアカウントのプロフィール画面で、以下のような表示なっていればOKです。

apn_profile

手続き完了から反映されるまでタイムラグがあるようなので、1週間ほど待つといいようです。

まとめ

今回はAWSの保有資格を会社のアカウントに移す・共有する方法について紹介しました。 APNかどうかでやり方が変わってくるのでちょっと複雑ですが、そうそう何回もやる手続きではないので、しっかり手順を見ながら進めれば問題ないと思います。

今回の内容が役立ちましたら幸いです。

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